ポルシェ 914-6 スポルトマチック 正規輸入車

2018/05/31 14:00:00


ポルシェ 914および914/6のイメージといえば、フォルクスワーゲンとポルシェのダブルネームで造られたスポーツカーというのが一般的だ。廉価なミッドシップ・モデルの登場を歓迎した者もいれば、914シリーズのことをフォルクス・ポルシェ(国民のポルシェ)と揶揄し、ポルシェにとってマイナス・イメージであると受け取った従来からのスポーツカー・ファンもいた。しかし、いまとなっては傑出したパフォーマンスを有したミッドシップ・スポーツカーとして高く評価され、数多くの自動車趣味人が注目している。

素性と状態がよく、なおかつ過去の整備歴が確かな本物の良質車のみを販売している『ヴィンテージ湘南』では、現在、ポルシェ 914/6・916仕様を販売しているが、このクルマ、一見すると「914/6をモディファイしたクルマ」のように思えるが、実はとんでもないお宝(レア車)なのだ。

商業的に成功して11万5,631台も生産された914(フォルクスワーゲン・タイプ4/411用および412用空冷水平対向4気筒エンジンを搭載)に対し、硬派かつ高価だった914/6(911 T 2.0用2L空冷水平対向6気筒エンジンを搭載)は3,351台(3,338台という説もある)しか造られなかったが、なんと当車両はわずか4台のみしか存在していないスポルトマチック・セミオートマチックミッションを装備している914/6なのだ。



スポルトマチックのフィーリングのよさ、914/6GTがル・マン24時間レースでも活躍したエピソードなどはヴィンテージ湘南の公式ホームページ内にあるポルシェ 914/6・916仕様紹介(http://www.vintage-shonan.co.jp/stock.php?num=227)に記されているので、是非ともその優位性や好リザルトについてご一読いただきたい。



ポルシェ 914/6・916仕様という車名の“916”という部分を見て、思わずニヤけてしまった方は相当なクルマ好きだと思うが、ご存知ない方のために簡単に説明しておこう。かつてポルシェは、914/6をベース車としてレースカー(11台のみのワークス・モデル)を開発し、エンジン、ボディ、足回りなどを大幅にモディファイした916というスペシャル・モデルを造り上げた。ポルシェは916用のファクトリー純正レーシング・パーツを少数のプライベーターに供給したが、1972年に三和自動車(当時のポルシェ日本総輸入代理店)により新車で輸入された当車両には、驚くべきことに当時の日本のポルシェ・マニアが購入したそれらのファクトリー純正レーシング・パーツが新車時から組み込まれているのだ。

ファクトリー純正レーシング・パーツの組み込み作業は三和自動車のベテラン・メカニックが担当し、当然のことながら三和自動車のディーラー車としてデリバリーされたが、ヴィンテージ湘南が販売しているポルシェ 914/6・916仕様は“そのクルマそのもの”なのだ。つまり、外観をイジっただけのなんちゃって仕様ではなく、ポルシェ・ファクトリー謹製の稀少な916用純正レーシング・パーツを使用し、細部に至るまで916仕様になっているお宝(まさに一生モノ!)なのであった。

914/6はそもそも趣味性が強く、ノーマル仕様でさえ限定車に近いような成り立ちだったが、当車両は4台のみしか存在していないスポルトマチック車に916用のファクトリー純正レーシング・パーツが奢られているので、そのレア度の高さはハンパではないのだ。言葉では容易に表せないといえる。ちなみに、914/6のマニュアルミッション車に916用のファクトリー純正レーシング・パーツを組み込んだ“当車両の兄弟車”がもう一台製作されており、こちらも現存している。



ファクトリー・ワークスモデルの916と同じように、ピストン、カムシャフト、コンロッドなどにスペシャル・パーツを組み込んだ2.4Lエンジンを積んでいるポルシェ 914/6・916仕様は最高出力190psを誇っているので、走りのよさと軽量ボディを活かし、911イーターになってみるのも一興だろう。


 

 お問い合わせ
ヴィンテージ湘南
神奈川県横浜市瀬谷区南台1−3−2
横浜サウスプラザ三つ境2F
TEL 045−300−3750

 

 

 

 

 

 

 

 

[ 前のニュース | 次のニュース ]